毎月子育て支援施設にて食事相談をしていると
夏の時期によくあがる相談に
「赤ちゃんの水分は足りているのか」「母乳だけで大丈夫?」
といった質問があがります。
確かにテレビなどでは
「こまめな水分補給をしましょう」
など水分補給の重要性を発信していますね。
大人は「水分補給は大切だ」と認識できるので
自ら水分を摂ったり、室温調節などすることができますが
乳幼児にはそれを直接訴える事はできません。
基本的には現在の方針としては
乳児には特に水分補給は必要なく、
母乳またはミルクでいいと言われています。
もし気になるなら白湯程度といわれています。
白湯といってもとくに離乳食が始まるか始まらないような月齢の赤ちゃんにとってはスプーンで口に含ませるということ自体も
ママも赤ちゃんも慣れていないのでそこまで必死にあげなくては!と焦る必要はないです。
母乳やミルクが欲しいという欲求を泣き声で
そしてママの直感で感じたらその都度あげるということで
十分水分が足りなくなるという事態は防げると考えます。
一方で水ばかり飲むと、
体液が薄まる「水中毒」という症状で体調が崩れる事があります。
日本でも薄めたミルクを飲ませて死亡した例もあるくらいです。
(この事件はミルク代を浮かせるためというなんとも悲しい原因ではありましたが・・・)
「少しでも水分補給を」
というママごころから
ミルクの調製方法よりも
多い白湯で調製されたミルクをという考えはあまり望ましくありません。
調製方法に沿って作られたミルクでの補給を鉄則としましょう。
それでも心配という感じる状態と察知した場合や
乳児が水分を欲しがっているようであれば、
20~30ml程度のお水や白湯を与える
というくらいで見守りましょう。
また忘れてはならない大切な事は母乳をつくりだすために
ママが適切に水分補給をこまめに行っているかということです。
ママこそ、お水だけという水分補給では電解質代謝異常をおこしてしまうリスクもあることから食事の際にはスープやおみそ汁といった塩分も含む汁物を摂る事もひとつの対応策となることでしょう。
あきらかに様子がいつもと違う!と感じた際には
その時点では予防ではなく対応・処置が必要となります。
その際にはこちらの記事からできることをやってあげてくださいね。
(参考:熱中症マニュアル)。
http://www.wbgt.env.go.jp/pdf/envman/4.pdf